2018年1月19日金曜日

先進ゲノム支援拡大班会議

 先週は、先進ゲノム支援拡大班会議@成田に出席していてお休みしてしまいました。これまでは、8月ごろに開催されていた拡大班会議ですが、今年は1月に成田空港近くのホテル会議場で、ということで出席してまいりました。
 以前にも書いたことがある、この拡大班会議。本当にありとあらゆる生物のゲノム・転写物などなどの解析の支援を受けての結果発表と、現在支援を受けている人たちの研究内容の発表会。支援班代表の先生が、いみじくも「ゲテモノ・ゲノム」とおっしゃっていましたが、実に実に、ありとあらゆる非モデル生物の生物学と、遺伝子配列解析のお話が非常に手短に伺える貴重な会です。
 また、これまで続いてきた旧ゲノム支援+現在の先進ゲノム支援事業で得られた進捗や、現在可能な解析について、支援班の先生方から貴重なお話を伺い、大変勉強になりました。
 特に興味があったのが、複雑な組織の発生過程などに多くの情報をもたらすsingle cell解析。赤潮って、集団としてみているけれど、多分一つ一つの細胞で遺伝子発現制御に特色がありそうな気もしています。そういうことをsingle cell解析でみてみたら面白いんだろうなあ、などと。贅沢な話ではありますが、あんまり遠くない将来に手をつけてみたいです。

 いろいろ情報を仕入れて成田から帰ってきたところで、さて、ささやかなラボ改造の最終段階、2つ購入した2つ目の棚が納入されました。って、ごくごくふつーの棚なんですけど。
 とはいえ、いままで邪魔だな。。。。と思いながらうまい収納場所がないばかりに床に積んであった段ボール入りの消耗品などを棚に収納。先週も書きましたが、キムワイプだの、手袋だのの箱を、マグネットで壁面に固定するタイプのホルダーにセットしてみたところ、ははあ、こういう風に壁面を生かして細々したものを収納するだけで、ものの居場所が決まるし、机上面が広く使えるし。
 なんだか随分スッキリしたラボに変身。整理整頓下手としてはびっくりです!笑

 ここしばらくの収納大作戦の下にあるのは、「是非是非、新ラボメンバー入ってきてほしい・・・・!」という、ささやかな、しかし切実な野心。長らくぷすぷすと心の底でくすぶってきた思いなのですが、考えてみたら、働きやすい場所を作っておかなければ、来たいと思ってくれる人はいないよなあ、と反省。来たれ新メンバー!というからには、まずは場所を作りましょう、というわけで一念発起したのですが、ふふ、これで、ちょっと手狭ながら、フルに研究する人3名が働けるスペースができたと思います♫
 たった二つの棚ですが、3次元活用効果絶大でした。
 
 

2018年1月5日金曜日

2018年仕事始め

 あけましておめでとうございます。良いお正月を過ごされましたでしょうか。
 本年もどうぞよろしくお願いします。

 年末から取り掛かってまだ終わってない小規模ラボ改造。
 改造というと大事ですが、その実、棚を二つ入れて、ちょっとした収納グッズを買い足しただけ。。。。
 しかし、これが結構効果を発揮して、すっきり新年を迎えました。
 一つ目の棚を入れて、各種小型機器をそちらに移して、ベンチスペースを確保したのに調子付いて、某廉価家具チェーンから卓上ごみ箱をまとめて買い入れ、幾つかにはBioHazardのオレンジ色のシールを貼って、チップ捨てにしてみたり、今まで拾ってきたカラーボックスにがさがさ差し込んでいたプラスチックピペットを、やはり某廉価家具チェーンからの収納家具に移してみたり。
 また、置き場所が決められないできたディスポ・グローブやキムワイプの箱を壁に固定してみたり。
 結局、散らかるのは、仕舞場所・戻し場所が決まっていないからなのね、という、片付け上手さんだったら常識と心得ていることを、今更確認。
 ベンチスペースが足りない。。。。というのが弱点なラボだったのですが。実験台上を広くするのに、壁取り付けというのはなかなか有効でした。
 最後に、もう一つ大きめの棚が入れば最終形に落ち着きます。すっきり働きやすい年にしたいものです♫

 さて、働きやすいラボに改造したところで、ありがたいお話をいただきました。前から、ぜひやらなければ!と思い続けていたある研究、共同研究として始められたのは素晴らしいのですが、私もなにか役に立ちたい、、、、と思いつつ、しかし、この研究に必要な機器が高価で買えない。
 これはしばらく買えないな。。。。と、頭の中のwish listと相談しつつ、カタログを見て、値段にため息。
 といういつものパターンを踏んでいたのですが、なんと、この機器を貸してあげよう!というspecial offerをいただきました。ひゃ〜〜、ぜひお願いします!というわけで、ここ数年、欲しいけど、やってみたいけど、そもそもうまくいくかわからない機材にこの値段は今は出せない、、、、と常に頭の隅にこびりついていた懸案が一気に解決。こんな風に思いもかけないところから助けていただけるって、本当にありがたい、幸せなことです。A.S. 先生、本当に有難うございます! (以前、こちらを読んでくださっていたこともあると聞いておりまして、ここでもお礼を言ってみましたw)

 幸先良い新年の滑り出しな気がします。良い一年になりますように。

 

2017年12月22日金曜日

2017年仕事じまい

 この記事は、2017年最後の記事になりそうですね。
 倉敷は、寒い寒い日が続いています。

 先週・今週は、ラボ内の片付け・・・・というよりは、働きやすくするための模様替えを試みました。
 以前から、今は実験台に並べてある静置してあるブロックインキュベーターだの、サーマルサイクラーだのを棚に集めて、もう少し実験台を広々使えるようにしたいなあ。。。。と思っていたのですが、勢いがつかず。
 折は年末=大掃除シーズン、寒さに縮こまっているのにも嫌気がさしたことですし、数日かけてラボ改造を一気に終わらせよう!というわけで、まずは掃除、特にプラスチック消耗品が入った大型ダンボール箱の整理だの、ちょっとした実験器具を使う際の動線の検討だの、パズルを解くような気分でメジャーとメモ用紙をもって歩き回り、プランは結構良い形にまとまった気がします。
 必要な棚を購入したり、地方国立大学必殺技=ごみ捨て場から拾ってきたカラーボックスで済ませていた収納を、お手頃価格の新品に換えたり。仕上がりは、年をまたいでしまいそうですが、これで、すっきり広くベンチが使えるラボに生まれ変わる・・・・ハズ。落ち着いて、心地よく仕事ができる年を迎えたいものです。

 さて。
 私自身、2011年に着任したので、つまり、ヘテロシグマ研究をはじめて現在7年目になります。
 世界中の民話の中で、7年目って、なぜか「特別な年」とされていることが多いように思うのですが、確かに最近、3年目とも、5年目とも違う、『7年目』という時期の意味をじんわり噛み締めたりしています。空のラボを思うように立ち上げるというチャンスをいただき、研究の方向を定めて予算獲得して、いろいろと助けてくださる共同研究者との仕事も増えてきて、、、、はっと気がついたらちょうど螺旋階段を一巡して、7年前の自分を見下ろしているような気分。上を見て、じりじり業を煮やしたり、ため息をついたりしていた時期もあったけれど、ふと気がついたら、あら、いつの間にか高度を稼いでいたんだわ、というのは、ちょっとうれしい驚きだったりします。

 というわけで、毎年恒例『私たちの今年の一文字』は、7年分まとめて「昇」にしちゃう!しちゃいます‼︎

 本年も一年、お付き合いいただき、どうもありがとうございました。
 みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。
 今年一年見守ってくださった皆様と、来年も良い一年にできますように。いえ、是非是非致しましょう。
 来年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 

 

 

 
 
 
 
 

2017年12月15日金曜日

1年後

 いま、うちのラボには、20系統ぐらいの、世界各地から集めたヘテロシグマがいます。
 去年、あちこちの国の藻類保存センターにお願いして、送っていただいたもの達。かれらのミトコンドリアゲノムの配列を解析し、結果として2本の論文を発表しました。
 
 この2本、ミトコンドリアゲノム上の地域特異的な配列=MtORFvarを見出しました、という論文だったわけですが、それならば、世界各地のヘテロシグマ集団がどんなMtORFvarを持っているか、を多地点で比較することを皮切りにして、ヘテロシグマという種がどんな経路で現在の分布に至ったかが解きあかせたりして、と考えています。
 
 言ってみれば『種の遍歴』を解き明かすプロジェクト、なわけで、アイディアはなかなか壮大。世界中あちこちからヘテロシグマ株をまとまった数手に入れて、その配列を解析して。。。。の積み重ね。うまくいくかどうかわかりませんし、何より手間と時間はタップリかかります。とはいえ、今のアプローチを取る以上、涙が出るほど研究費がかかる、というわけでもなさそう。手間暇かけてそれほど大きくない予算で、じっくりと何年もの時間をかけて大きな絵を描くことを目指す、というのは、大学で、基礎研究に携わる立場だからこそ、研究してみたい・研究できるタイプのトピックです。

 一方で、当然ながら、これをするには『世界中のあちこち』からヘテロシグマ入手の必要が。さっと行って海水を汲んでくる、というわけには行かず、あちこちの海洋藻類研究者との共同研究が不可欠。
 ありがたいことに、ここ1年で、チリとブラジルに、信頼できる共同研究者たちを確保した感があります。日本人で、南米と太いパイプを持っている人って、実は結構少ないことからも、これはなかなか幸せなことです。

 ついでに、もう少し別の地域とも手を組んでみたい!なんて思い、先週の会議で講演をしてくださった先生にご相談したところ、来年開かれる国際学会で、ある方を紹介してあげようか?というお言葉をいただき、わあっ!と一気に盛り上がったのですが。できれば早く始めたい研究ではあるし、まずは、直接連絡を取ってみて、お話がつながらなければお願いします、ということで、まず直接コンタクト。夕方メールを書いて帰宅し、自宅でメールチェックすると、お返事が入ってる!株供与についてご快諾をいただき、直接やりとりする若手研究者にCCが入っていました。

 喜んで、ご両人にお返事。今後、こんなことをやりたいので、手始めにこのぐらいから始めて、よかったらまた相談に乗って欲しい。。。とメールをしたところ、ボスのほうから「喜んで。もし将来、もっと話が発展することになって、また、こちらも労力を割くことになった場合には、株供与というより共同研究、あるいは共著という形でお願いできればと思います。」という趣旨の、極めてフレンドリーな表現のメールが。
 自分のチームの若い研究者に労力を割くことを求めるわけで、相手に対して、その人の労力に見合ったいわば「見返り」を求め、さらにその人と仕事の意義を共有するのは、ボスの役目。これを、最初の段階で、さらっとフレンドリーな表現のメールで、というスマートさ、ぜひ真似させていただこうと思います。もちろん、外からのアプローチにオープンマインドなところも。
 実は、このボスは、この分野では知らぬもののない、大きな機関の部局責任者でもある、お忙しい方。こういう方に、直接メールで問い合わせて、こんな風にささっと軽やかに話が進む、というのは、、、、これは、お相手のご性格はもちろん、実にこの職業@非営利機関ならでは。仕事の目標が、「お金を得ること」だと、利権についてのあれこれが邪魔をして、「あらおもしろそう、ちょっと一緒にやってみよう」とはいきません、よね。こういう風にコンタクトをとって、新しい仕事の目処をつける時って、いつもそこに思いがもどり、幸せな仕事に就けたものだと、本当にありがたい気分になります。
 
 

2017年12月8日金曜日

師走です!

 また、前にも使ったことがあるタイトルですね。

 そう、師走です。今年もあと1月切りました!
 思い起こすと、とてもたくさんのことがあった一年でした。早かったのは事実なのですが、あまりにいろんなことが・・・・・・いろいろな『良いこと』が・・・・・起こった一年で、今年の1月1日のことが霞んで思い出せません。たった11ヶ月ちょっとしか経っていないのに、遠い遠い道を来たような気分でもあります。
 素晴らしい一年でした!と締めくくれるように、あと20日ちょっとを過ごそうと思います。

 今週は、瀬戸内水研主催で開かれた「赤潮・貝毒部会」で聴講してまいりました。研究発表を聞いて、へえ、そんな便利で手軽なモニタリング方法があるんだ。。。。というところから「!それ、実験室で使ったりして!」などとアイディアが浮かんだり、やはりこうやって情報を仕入れるのは重要です。

 さらに、日本の赤潮研究の第一人者I先生が、来年ひとまずは退官を迎えられることもあり、I先生のこれまでのご研究についてのご講演をいただきました。
 I先生の一つ一つの研究実績が、今は赤潮研究に携わる者にとっては「教科書」となっている専門書のうちかなりの部分を占めるわけですが、お若い頃から進めていらした研究のほんの一部分を、ユーモアに包んでわかりやすくお話しくださり、勉強になるとともに、もっと本腰を入れてヘテロシグマ生理のあれこれを攻めなければ!と思いました。

 あれとかこれとか、やってみなきゃね、面白そうだよね、あんなアプローチで、、、という漠然とした興味とアイディアで止まっているものの数々。ちゃんとリストアップして、木既存の情報もしっかり整理して、勉強しかけて止まっているアレは一旦ちゃんと終えて、、、なんて言っているうちに、あっという間に年末を迎えそうです。
 
 

2017年11月24日金曜日

デモ

 今週は、お願いしていたとある研究機器のデモがありました。

 この機器、赤潮研究に使っている人がいることは知っていたのですが、その頃のものは1台ウン千万円してしまう、高額機器。とっても自分では買えない上に、一般的に言って植物の研究には使えないもので。お値段を考えると、自分で買うなんてありえない、しかも、研究所に共用機器として入れることもありえない。「それ」がなければできない実験は、いくつも考えられる、ということは、私には一生(?)その手の実験には手が届かないんだ。。。。と、ミジメな気分になったのが、ちょうど6年前。

 ところが、です。
 この機器、特に哺乳類を扱う細胞生物学では、かなりメジャーでみんなが使いたい機器。最近、この機器を小さく、メンテナンスも簡単に、そして安価に!の変化が進み、頑張れば私でも手が届く範囲に入ってきてくれたのです。

 世の中の進歩ってありがたい....。 
 できること、できそうなことをデモで教えていただきながら、じわっと嬉しい気分でした。
 今週は、他にも、ちらっと研究関係でちょっと楽しみなお知らせを共同研究者からいただきました。こちらが発展してくれたとして、、デモしていただいた機器とうまく組み合わせることができれば。。。結構いろいろなことができるはず。ヘテロシグマ研究、細胞分子レベルで大きく発展、の手がかりにできる、は、ず......!

 今年も残るは5週間。チリ・プロジェクトの準備で、「研究者らしからぬ業務」で新鮮な気分を味わわせていただいた1年でしたが、やっぱり本業は実験科学、ラボでの嬉しい・楽しい出来事が一番です。
 
 

2017年11月17日金曜日

気温急降下

 今年の秋は、雨降りが多かった気がします。ここしばらく、久しぶりにカラッとした青空が。しかし、この季節にカラッと晴れると、いきなり気温が落ちたりしますね。
東京や大阪の気温を見ているそうでもないようですが、今週末、倉敷は一気に寒くなるようです。
 金曜日の最低気温、予報では2度。
 ついこの間まで暑さであえいでいたような気がするのですが。

 暑さと寒さと言えば。
 特に春頃から始まったチリプロジェクトの調整、春から2回南半球に飛んだり、書類はたくさん提出するし、いろいろな人たちと話をするしで、振り返ると、なかなか激しい半年間でした。
 やっとそろそろ落ち着きを見せてきて、別件で科研費の申請書書きも終わったし、気温が落ちるととも「平常モード」に帰ってきた気が。頭が冷えたような気分です。

 というわけで、平常モードの実験と解析と書物の毎日。
 今年は、研究費不足な一年で、お金がかかる実験はなるべく避けておりますが、一方で、これまでにいくつかやっていた次世代シークエンスのデータをねちねち解析すると、思わぬ収穫があったり。せっかくの平常モード、腰を落ち着けて色々まとめて論文につなげようと、解析と論文書きを同時進行。こう言うことは、ちょこちょこ出張が入ったり、提出書類が山積みになったりするとなかなかできない。頭冷やして平常モードって、本当にありがたい。

 去年は、修行はじめのスクリプト書きでなんとか配列解析→論文につなげたわけですが、今年は、ささやかながらスクリプトをデポジットするような論文にできるとよいな♫などと思いながら筆を進めています。